【ruruの本棚】死と唯物論

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2020年になっても電子より紙の本が好きなruruです。

ブログを始めてからというもの、情報をインプットする時に、自然とその情報を自分のアウトプットとして如何に表現するかを考えるようになりました。

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考えてるだけで上手なアウトプットは全然できてないけどね!

ということで、今回は未来の自分用にインプットした本の内容や感想をまとめていきます。

この本を読もうと思ったきっかけ

今回記事にする本は

「死と唯物論」著 河野勝彦

です。

なんだか重々しいタイトルですが、ジャンルとしては哲学について書かれた本です。

でも、哲学なんて日常生活であまり必要としない印象がありますよね。

私もそういう印象を持ってました。

しかし、妹を交通事故で亡くした際に哲学の必要性に気づきました。

というのも無宗教である私は、死後の世界といものが信じれれず、しかし死後の世界を信じなければ妹が救われないような気がして葛藤してました。

詳細は以前記事にしたので気になる方は参考にしてください。

そんな時に私と似たような事を課題としているこの本と出会ったため読むことにしました。

死に対する哲学者達の考え

本書の課題

まず、この本が課題としている事はざっくりと以下のとおりです。

【本書の課題】

哲学の歴史上、死後の世界を信じないという唯物論と呼ばれる思想は、現世において如何なる悪事を働いても地獄に落ち苦しむ事は無い(逆に現世で徳を積んでも天国などない)と読み取れることから、人間社会の道徳感を脅かすとして非難された時代がある。

しかし、現代社会において死後の世界を心から信じている人は少なく、そういう意味では生粋の唯物論者ばかりの世の中になっている。

そうすると死後の世界(神や仏)を信じない我々はいかにして死を受容するかが切実な課題となる。

なお、本書では様々な哲学者の死に対する考えを紹介しながら、著者と一緒にその考えについて唯物論的立場で考えると形式になっています。

哲学者達の課題に対する答え

私がこの本を読んだ感じだと死に対して主に以下のような考え方があるようです。

【死に対して冷淡な立場】

  • 死は無よりもとるに足らないもの。なぜなら、生きている時に死は経験できないし、死んだときは経験するその主体が存在しないから。
  • 死は悪いことではない。生まれる前の非存在が悪くないのに、死後の非存在がなぜ悪いといえるのか
  • 宇宙の歴史上でみれば人間の人生など一瞬であり、むしろ死んでいる方が自然な事

【死に対して救いを見出そうとする立場】

  • 死んでもからもその人が存在したとい事実は消えない。その事実だけは死を免れるといえる
  • 死はその人が存在したという事実に永遠に封印を施す。そういう意味で、死によって虚無と化す精神と肉体の中に一種の永遠がある。
  • その人の人生はこの宇宙でただ一回限りの出現としての人生で代替不可能の貴重なものである

私の思い

死に対して冷淡な立場は死を直視せず、ただ理由を並べて無視しているとしか私には思えませんでした。

しかし、これらの立場をとった哲学者たちは、実際に自分の死に際しても全く恐れる様子は無かったという話もあることから、強靭な精神の持ち主なら上記の立場を真似るのもいいかもしれないとも思いました。

なんにせよ凡人の私には無理だし、妹の死が取るに足らないと言われるのは納得できません。

反対に、死に対して救いを見出そうとする立場はある程度の”慰め”にはなりますがそれ以上でも以下でもないです。

正直なところこの本を読んだことで、亡き妹に対する心の整理ができたとかそんなことは全くありませんでした。

そもそも1冊の本にそんな事を少なからず期待することが軽率だったと反省してます。

しかし、この本から得られるものもありました。

死に対して救いを見出そうとする立場でどれも「死後も存在は永遠」というキーワードが出てきますよね。

本書にはこの立場をとるなら「自身はその永遠になるにふさわしい生き方をせねばならない」と書いてありました。

確かにそのとおりだと思います。

しかし簡単にそう生きれないのが現実です。なぜなら何が永遠にふさわしいか判断できないからです。

例えば、私たちの先人達が、後世の便利な世の中を願って土地を開発した結果、環境問題が専ら地球全体の課題となっていますよね。

なので、実際問題、人の一生という限られたスパンで永遠を予見し生きるのは無理があるのかもしれません。

しかし、この本のおかげで永遠に対して失礼でないかという、良い意味で超上から目線で人生を俯瞰できたことは貴重な経験だったと思います。

何か決断に迫られたら、この超上から目線で考えることが正しい道のヒントになるかもしれないと感じました。

おわりに

当初、この本に求めていた答えは見つかりませんでしたが、代わりに新しい視点が手に入ったような気がします。

死について暗い気持ちで考えてたら、明るい答えを得たような不思議な感覚です。

また、何か本を読んだらこうして感想を書きたいと思います。

では今年も良いお年を!

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