本レビュー『卵をめぐる祖父の戦争』青春冒険小説の傑作

雑記
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『卵をめぐる祖父の戦争』の本レビューをしていきます。

戦争を題材にここまで明るく書けるのか!とビックリした作品でした。

ではまずはあらすじから。

『卵をめぐる祖父の戦争』のあらすじ

舞台は1942年のレニングラード。

主人公はレニングラードに暮らす17歳の少年、レフ。

この頃レニングラードは、ナチスドイツの猛攻により、飢餓にあえいでいる。

ある夜、主人公レフは死んでいるドイツ兵の所持品を漁っているところをソ連軍に見つかり捕まる。

そして、拘留所の檻の中へ直行。

しばらくすると、同じ檻にコーリャという女たらしのイケメンもぶちこまれてくる。

次の夜、軍の大佐の前に連れ出された二人は、命令を下される。

「1週間以内に卵を1ダース持ってこい」

こうして、飢餓のさなか、卵を探す長くて短いレフ&コーリャの旅が始まる。

『卵をめぐる祖父の戦争』で個人的に気に入っている一文

物語の中盤、主人公レフの心情を表すこんな一文が登場します。

詩人その人が過去形でも、詩のほうは現在進行形で語れることが嬉しかった。

『卵をめぐる祖父の戦争』p.192
ruru
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やだ、なんかオシャレ。

実は、主人公レフの父親は詩人でしたが、詩の内容が政治的にアウトという理由で秘密警察に処刑されています。

相棒のコーリャはそんなレフの父の詩を知っていたので、レフは久しぶりに父の詩について話すことができた。

そんな時に登場した一文。

ギリギリでキザじゃない、しかしオシャレな雰囲気の一文なので、バー的な場所でママ的な人に私もいつか言ってみたいっ!(暴走)

『卵をめぐる祖父の戦争』の感想

最初に書いたとおり、戦争を題材をここまで明るく書けるかと驚きました。

しかし断っておくと、戦争中の描写としてはかなり過激なものがでてきます。

食料がなく、人肉を食べる夫婦や、拷問で足をノコギリで切られる少女とか・・・

ruru
ruru

完全にR18です。

しかし、この小説はそういった悲惨さはあくまで客観的に描かれます。

一方、レフとコーリャの心情は逞しい等身大の少年として描かれます。

これにより、小説全体としては明るい雰囲気に包まれています。

道中のレフとコーリャの掛け合いをみていると不思議とほのぼのしてしまします。

ruru
ruru

小説中でも二人の様子を見た女の子から「恋人同士かよ」とツッコまれています。

まとめると、どんな状況でも心の持ちようで明るく生きられるという勇気をもらえる作品でした

『卵をめぐる祖父の戦争』の次に読みたい作品『夜と霧』

同時代の話として、『夜と霧』があります。

これはアウシュビッツ収容所の支所に送られてしまった精神科医が書いた作品です。

『夜と霧』は小説ではなく、ノンフィクションです。

こちらも悲惨な状況下で人間として逞しく生きる勇気がもらえる作品です。

今日はここまで。

ではまた。

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