【ネタバレあり】映画「CUBE(キューブ)」の考察

雑記
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ソリッドホラー映画の金字塔とも呼ばれる「CUBE(キューブ)」

いまさらですが考察していきます。

ruru
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Netflixで初めて観たけどいい意味でイライラする作品でした。

ソリッドホラーって?

密室に監禁されるなど、行動の選択肢や情報が限られた極限状態で繰り広げられるサスペンス劇。「CUBE」の他には「SAW」シリーズが有名。アイデア一発勝負の低予算映画が多い(偏見)

あらすじ

目覚めると、そこは立方体(=CUBE)の部屋の中だった。

四方の壁と天井、床にも扉がある。

しかし、その扉を開け、迂闊に隣の部屋に移動すると殺人トラップが発動することが判明。

登場人物は、以下の6人。

  • レン(脱獄の天才)
  • ハロウェイ(女医、独身)
  • レブン(大学生、専攻は数学)
  • ワース(CUBEの外壁の設計者)
  • クエンティン(警官、妻と別居中)
  • カザン(自閉症、特技は素因数分解)

彼らは生死をかけ、CUBEからの脱出を試みるが・・・

CUBEキューブ(予告編)
「CUBE」予告
作品名 CUBE
監督 ヴィンチェンゾ・ナタリ
公開 1998年9月
上映時間 90分
ジャンル ソリッドホラー

考察(ネタバレあり)

鑑賞直後の感想は「で、この映画は何が言いたいの?」だった。

イライラ・モヤモヤする映画

だって、6人がCUBEに集められた理由も、CUBEの目的も首謀者も何もわからないまま映画が終わっちゃうじゃないですか。

極めつけは、ラストシーンで自閉症のカザンのみが脱出に成功した雰囲気だったけど、扉の先は真っ白な光に包まれていたから結局本当に外に出られたのかもわからないという……

映画的にいいのかそれ?!

「誰が脱出に成功するのか」というのがこの映画の唯一の目的じゃなかったんですかと。

なんとも、モヤモヤするラストだった。

だいたい、映画中盤でも警官のクエンティンがイライラして暴力的になったり、自閉症のカザンが露骨な足手まといムーブかましたり、そんなカザンを執拗に庇いクエンティンと対立する女医のハロウェイなど、見てるこっちがイライラする(ぐちぐち)

ruru
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「お前らもっと協力しろよ!命がかかってるんだぞ!!」

と。私の心の中の松岡〇造も激おこである。

CUBEの本当のホラー要素

しかし、鑑賞後、少し冷静になってみるとそれこそがこの映画に仕掛けられた本当の”トラップ”なのではと思った。

つまり、鑑賞している我々をモヤモヤ、イライラさせることがこの映画の目的なのでは?!…と。

CUBEという映画には登場人物と我々視聴者との間に全く情報の格差を生んでいないという特徴がある。

どういうことかと言うと、

  • 映画の登場人物同士にお互いの面識は無い
  • 視聴者にも、彼らがどういった人間なのかわからない
  • 登場人物にはCUBEの目的も首謀者も分からない
  • 視聴者にもCUBEの目的も首謀者も分からない

このように、視聴者にも登場人物と全く同じ情報しか与えないことで、視聴者さえもCUBEの中に閉じ込められた7人目の登場人物とすることに成功しているのである。

つまり、この映画に対するモヤモヤやイライラはCUBEという映画に心身とも没入していた証拠なのだ。

これはCUBEという非現実的な装置の中で、自分自身がどのような感情になるのかという現実を見せつける効果がある。

なので、私のような「自分いつでも冷静な判断できますから」という自分を過大評価しているような人間はCUBEから厳しい評価を受けることとなる。

CUBE
CUBE

お前も全然冷静になれてないやーんwww

よって、この映画の本当のホラー要素は、グロテスクな殺人トラップでも、登場人物同士が徐々に理性を欠いていく様でもない。

本当のホラー要素は情報の少ない中で、人間は冷静でいられないという事実を、どこか自分には関係ないと平和ボケしている我々にCUBEという体験を通して見せつけてくることである。

感想という名の余談(似ている映画とか)

私が考察をすると、なんだかCUBEから説教くさいメッセージを感じ取ってしまったが、頭空っぽにしてみても胸糞の悪さを楽しめる映画だった。この胸糞悪さは「ミスト」を彷彿とさせる。

また、CUBE脱出のヒントとして、デカルト座標や素因数分解など数学がキーワードになっているが、これを解読していく数学専攻のレブンもツッコミどころがあって面白い。

単純な計算をやけに真面目な顔で考えたかと思うと、今度はやたら複雑な計算を一瞬でやってのけたりする。

この様子からレブン素数暗記説など提唱されているらしい。詳しくはヨシュア氏の下記ブログがおもしろかったので載せておきます。

それから、「CUBE」と似たシチュエーションだが更に殺人トラップの残虐性を強調したのが「SAW」シリーズだろう。グロゴア表現が好きな人は楽しめるかも。

それからそれから、「CUBE」は登場人物と視聴者との間に情報格差が無いと書いたが、反対に視聴者と登場人物との間に情報格差を生み、その格差を面白さに昇華している映画ももちろんある。

特におススメなのは「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」だ。

視聴者は登場人物同士の相関図を把握できるが、当の登場人物たちには把握できていないため、まるで落語のようなドタバタ劇を大真面目にしておりとても面白い。

余談だが、私は「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」と「スナッチ」という映画が俳優と監督が同じだからか、いつも話を混同してしまうという悪い癖がある。

このまま話だすと、止まらなくなりそうなので今日はここまで(自粛)。

ではまた!

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